平成16年の台風16号による高潮災害
災害種別・名称
高潮
平成16年の台風16号による高潮災害
体験場所・内容
自宅(木造戸建2階建)
高潮による家屋内浸水被害等
体験者の専門分野
都市計画及び河川計画系 技術者
被災時の状況
- 夕食を終えてくつろいでいた午後8時半過ぎ、家の周りで騒ぎ声が聞こえたので外へ出てみると、家の前の道路を相当量(水深5~10cm程度)の水(海水)が流れていた。
- 雨水排水ポンプが設置された貯水池が自宅の直ぐそばにあるため、山の方から標高が低い貯水池に向かって大量の雨水が流れてくることがしばしば有った。しかし、高潮による災害はこれまで一度もなく、どうして海の方から大量の水が流れてくるのか不思議に思った。
- 時間と共に家の前を流れる水量は多くなり、概ね30分後には玄関から水が浸入し、1時間後(午後10時頃)には床上浸水した。その後も水位は上昇し、満潮時(午後0時頃)には床上40cmになった。
- 床上浸水が始まった頃、家族は2階に避難非難した。また、それに合わすように停電がおこり、蝋燭の光で一夜を過ごすこととなった。
被災直後の状況
- 排水ポンプや排水ゲートの電気設備が海水に浸かって故障したため、私の家では夜明けまで、場所によっては移動式のポンプ車等が本格的に稼働稼動する夜中まで浸水が続いていた。
- 平屋住まいの人は、学校等に一時避難し、空き家状態になっていた。
- 車は海水に浸かり、ほとんどの車が動かなくなっていた。我が家でも車3台が動かなく(修理不能に)なり、移動手段を一度に失った。
- 停電したままの家が多く、被災後の夜は寂しい雰囲気であった。
教訓
- 水辺(海、川等)の近くに居を構える人は、2階建以上の堅固な建物に住むこと(平屋では、財産がほぼ全滅し、また緊急の避難場所の確保もできない)や、電器製品電機製品等の高所への設置が重要である。
- 高潮や津波、洪水等の災害からの安全性確保(事前予防)には、高台又はマンション等に居を構えることが重要である。
- 無理を頼める電気屋さんや車屋さんの確保をしておくことが重要である。(停電した家の電気修理や代車の早急な確保は必要不可欠)