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国境。その言葉に馴染みのある日本人がどれほどいるだろう。
国と国との境界を意味する国境は、国や地域の架け橋であり、
また時には人の行き来を阻む目に見えない壁でもある。
日本は海に囲まれた島国である。
この島国日本の「国境」とはどこなのか。
それもまた「島」なのだ。
離島と呼ばれる小さな島々が日本の国境を担っている。
世界各地の国境では今も紛争が少なくない。
しかし日本では国境が離島ということもあるかもしれないが、
多くの国民が直接巻き込まれるような紛争は起こっていない。
不思議な島がある。朝鮮半島に近い島でありながら、
日本の国境を担っている「対馬」だ。
天気の良い日には対馬から韓国・釜山の街並みも望めるという。
現在でも釜山との間には定期船が毎日就航しており、
多くの韓国人が島を訪れている。
関係が良好なときには異国と我が国を結びつける架け橋となり、
関係が悪化すれば防壁ともなる国境の島。
古くから日本で国境を感じることができた数少ない場所、
異国を常に意識できる対馬はこれまでどのような歴史をたどり、
現在まで国境であり続けてきたのだろうか。
また、この先どのような未来を描くのであろうか。
対馬を通して、日本にもある国境の在り方を
あらためて意識してみてはどうだろうか。
表紙:対馬の夕日
撮影:松田明浩 |