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Vol.306
<特集>
戦後80年 戦火の土木を今、見つめ直す



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日本の土木の歴史は、生活の拠点である「ムラ」が出現する縄文時代から始まる。
盛土や切土をして平坦地を作り出し、地面を掘削して竪穴式住居を作った。
稲作が始まる弥生時代になると、耕地に水を引くため、堰や水路も作った。
そこには必ず、土木があった。
土木は人々の生活と共にあり、いつの時代も途切れることなく日本社会を支えてきた。

続いているはずの土木の歴史が、資料が少なくあまり語られてこなかった期間がある。
1894(明治27)年の日清戦争に始まり、
第二次世界大戦が終わる1945(昭和20)年までの戦時下50年間である。

日本では、1945年8月15日正午の玉音放送終了と共に公文書焼却の実行が図られた。
戦争犯罪の証拠になるような資料は全部焼かせてしまおうということだった。
その中には、軍用民用関わらず公文書としての多くの土木資料も含まれていた。
人々は、戦時中の記録を抹消するだけでなく、聞くことも語り伝えることも
はばかってきたのではないだろうか。

それでも、当時軍用として造られた施設は、現在に残っているものもある。
土木事業は戦局に大きく左右され、休止になった事業もあったが、
戦時中でも、数々の土木施設が整備された。
そこに確かに土木は存在したはずだ。
戦後80年という節目の今、戦時中の土木がどうであったか、
その事実をうかがい知ることができる施設を見つめ直す。


306 戦後80年

表紙:小巻沢林道橋
写真:松田 明浩

Consultants 巻頭言 不断の評価と改善/中村 哲己 213kb
コンセプト 戦後80年 戦火の土木を今、見つめ直す 912kb
MESSAGE 「記憶の解凍」 〜AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争〜/庭田 杏珠 536kb
特集 戦略の要衝、万関瀬戸に秘められた軍事の記憶/佐治 雅之 1421kb
海軍の巨大通信施設 ~旧佐世保無線電信所(針尾送信所)施設~/松元 涼子 1325kb
鎮守府が拓いた二河水源地と呉の近代水道/米山 賢 1284kb
80年前の軍用道路の姿を残す乗鞍スカイライン/田中 知実 1189kb
S字カーブがつなぐ新京成線と鉄道連隊演習線/服部 晃大 1130kb
夕張の地に静かに佇む軍用可搬式組立橋(小巻沢林道橋)/谷口 史記 1233kb
名作の舞台から(第24回) 映画『時をかける少女』  広島県尾道市・竹原市/土橋 亮太 740kb
プロジェクト紹介 平成30年北海道胆振東部地震の土砂災害対策/池田 誠 1223kb
能登半島における複合発酵技術を活用した小規模分散型水循環システムの構築に向けて/中渓 宏一 2422kb
ズーム・アップ・カメラ・アイズ 博多港の安全と博多の街の発展を見守る「博多ポートタワー」/松野 奈実 683kb
海外事情 アジア最後の新興国 バングラデシュ ─ バングラデシュ人民共和国 ─/福澄 浩恒 1205kb
会員会社紹介 国土防災技術 株式会社 ─ 土と水と緑の技術で社会に貢献します ─ 737kb
大成エンジニアリング 株式会社 ─ 人に寄り添い未来をつくる 確かな技術で豊かな社会づくりを ─ 644kb
国際委員会だより 建設コンサルタント海外奮闘記 〜女性技術者の活躍〜/本多 信二 346kb
第24回建設コンサルタント業務研究発表会 開催報告 377kb
編集後記 279kb

 

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